News

  1. ママインターンプロジェクト ホーム
  2. News
  3. 働き方インタビュー
  4. 【新しい働き方を知ろう!つくろう!③】多様性を根付かせるにはー支え合いの組織文化ーAnnBee編

【新しい働き方を知ろう!つくろう!③】多様性を根付かせるにはー支え合いの組織文化ーAnnBee編

2018年1月26日

「そもそも人によってキャパシティって違いますよね。それはたとえ障がいを持っている人であっても、またはそうではなかったとしても」

社会福祉法人AnnBee代表の木下るみ子さんから、この場所で働く上でどのような視点を持っているかを聞いた時にスッと出てきた言葉だ。

国分寺地域での銘菓として名高い「武蔵国分寺」というサブレやフィナンシェや「武蔵路東山道カステラ」。それらを作っているのはこのAnnBeeで働く人たちである。AnnBeeでは知的障がいのある人と共に働きながら、そのような国分寺の銘菓や石けんなどの商品を製造、販売をしている。

普段私たちが当たり前に買っている商品は、全て誰かの「働く」に繋がっている。

AnnBeeはその「働く」の中でも等しく誰もがその願いを持っているものだと伝えている団体だ。

 

さまざまな「働くこと」を体現する人がいる。その環境こそ大事。

AnnBeeには知的障がいをもちながら働いている人もいれば、子育てしながら働いている人もいるし、介護に携わり始めた人もいれば、高齢の人もいる。

さまざまなステージの人たちが働く中でどのようなことを大事にしているのだろう。

「ひとり一人がどういう風にモチベーションをあげていけるか、についてはよく考えますね。好きという気持ちがあって、その先にワクワクしながら進められるというのが一番いいはず。もしワクワクしなかったり『ここじゃないな、合わないな』って思ったならば他の場所へ行くことだっていいと思う。そういう答えがそれぞれで出せているということが大事だなと思います」

 

木下さんからはそんな言葉を受けた。いろんな人がいるからこそ、彼ら、彼女らがいかにのびのびと働くことができるような環境を作れるか。そこに気づいてあげられるか。木下さんからは誰もに対してフラットな姿勢であるという印象を受ける。その姿勢の原点に光るのは、誰もが働きたい、誰かの役に立ちたいという願いを持っているのだという実感があるからなのかもしれない。

 

話がうまくできない人であっても身体全体で「働くことが楽しい」と伝えてくれることがある。時間が制限されてしまう人であっても「この場で私が必要とされていることが嬉しい」と言ってくれる瞬間がある。このAnnBeeという場所であることの価値や働くことの意味を見出してくれた人たちがいたからこそ、木下さんはそんなスタンスでいられるのだろう。

 

誰かを育てるということがいかに仕事に、そして自分に役立っているか

 

実際に働いている人たちの様子を聞いたり見たりするとそれがよくわかる。

短い時間でしか働くことができない人たちは、その時間内でできることを皆模索しながら働いている。仕事の切り出しをしなくても、「これはどこまでやりましょうか?」「ここまでならできると思います」と自ら前に進めようとしてくれる人たちが働いているようだ。

また障がいのある人たちと共に働くということは、彼ら、彼女らがどんな風にモチベーションをあげて行くことができるかを日々観察をし、声をかけ、行動を共にする行為だ。そこを並走して行くということは必然的に自分にも鏡のように映し出されることがある。

“私はどんな風に仕事を教わったり、渡されたらやりやすいだろうか”

”私だったらどんな言葉をかけてもらったらモチベーションが上がるだろうか”

障がいのある人たちと共に働くということは、そのように自分を映し出して、彼らとともにどう伸びていけるかを模索するという、気づきに溢れる働き方であることがわかる。

他者を育てるということは結果自分を育てることに繋がるのだから。

木下さんからも同じような言葉が続いた。

「子どもを育てている人たちの皆さんに共通しているのは、仕事に確実に活かされていることが見えるんですよね。人を育てているからこそ、観察する力に長けていたり、誰かのために自分が今何をすべきかが見えている人が多い。そういう行為は働く上での信頼度をぐんとあげる。誰かを育てるということは、結果自分に新しい能力が備わることなんですよ。それはAnnBeeという場所でもできるし、家庭の中でもできるんですよね。だから大事にしてほしいです、家族を持つということ」

 

これからの働き方は「支え合い」が必要

コミュニケーションが少しずつ失われてしまうように感じる現代。次世代の働き方にどんな形が必要になってくるだろうか。

「これからの働き方は仕事を退職した定年後の人たちと子育て世代と障がいを持っている人とを繋げられるといいですね。 仕事をシェアしていくようなこと。 1つ1つの仕事をお互いに支え合いながら、 いろんな世代やステージの人たちが働くことを作って生きたいです」

木下さんからは未来の働き方のイメージが聞けた。AnnBeeのようなさまざまな世代、ステージで働く人たちが共にいると、そこで働く人たちがそれぞれの家庭や場所に持ち帰り、その思想を脈々と受け継がせていくことができるだろう。

“僕が、私が、いる会社ってみんなで支え合いながら仕事しているんだ。なぜなら、みんな誰かの役に立ちたいという気持ちを共有しているから”

それを体感していることこそ、次世代への働き方を繋げる仕組みへのサポートに繋がるだろう。


多摩地域・団体/会社概要
会社名:社会福祉法人AnnBee

業態・事業内容:福祉サービス

代表氏名:木下るみ子

住所:国分寺市西元町3-6-14

働いている人数:50人程(登録ヘルパー含む)